シマタニ昇龍工房

「すずがみ」ディストリビューション(2016年〜継続中)

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高岡の鍛金職人が生み出した曲がる錫のプレート「すずがみ」。国内外への流通をお手伝い。

仏具製造の伝統産業が集積する富山県高岡市。「すずがみ」は、この地で100年以上続く、寺院用のおりんを製造しているシマタニ昇龍工房がその鍛金の技術を活かして生み出した新しいプロダクトです。その名の通り、金属でありながら自由に曲げることができ、多様な使い方が生まれます。エピファニーワークスでは、この商品を国内外に販売するお手伝いをしています。

背景

弊社が拠点を置く富山県高岡市は、人口約17万人の富山県西部の中心都市です。約400年前に加賀藩二代当主・前田利長公によって開かれ、鋳物作りを奨励しました。現在でも、日本の仏具の9割以上を製造していると言われる高岡市。しかし、生活様式の変化の中、仏具製造だけに頼ってはいられない状況にあります。高岡の伝統産業の工房や職人たちは日々その課題に向き合い、様々な新しい取り組みを始めています。

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シマタニ昇龍工房もその一つ。曹洞宗の大本山・総持寺(横浜市)や高岡の国宝・瑞龍寺を始め全国の寺院に「おりん」を納める日本でも有数の手打ちけいす(おりん)職人の工房です。100種類余りある金槌を使い分け、真鍮の板から打ち出しておりんの形を作っていきます。こちらの工房のスゴさは、ただ「形」を作るだけでなく、「甲・乙・聞(こう・おつ・もん)」という3 つの音のうねりを叩きながら調音することで、思わず自然に手が合わさるような、実に美しい響きを作り出すこと。これができるのは日本でも数人だけだと言われています。

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「高岡らしく、鍛金職人らしく、そして生活の中で使うことのできる新しいプロダクトを作れないか?」そうした思いから生まれたのが、この「すずがみ」です。圧延された薄い錫の板を繰り返し金鎚で叩くことで、模様を付けるだけではなく、強度も備えた、鍛金職人ならではの商品となりました。

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実施内容

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自由に曲げ伸ばしができることで、器になったり、花入れになったり、文具やアクセサリートレイになったりと、ユーザーの発想で使い方が多様に広がる「すずがみ」は、男性や外国人の方のお土産としても人気があります。

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弊社では国内外のセレクトショップや団体・個人の方に「すずがみ」を卸させていただいています。青山にある「スパイラル・マーケット」さんもその一つで、店内でのフェアを一緒に企画させていただいたり、期間中に職人の島谷さんを招き、自分で叩いてオリジナルの「すずがみ」を作るワークショップを開催したりしています。

また、お名前やイニシャル、紋などの刻印を押して、オリジナルの「すずがみ」を制作することも可能です。

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スパイラル・マーケットさんでの「すずがみ」ワークショップ
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黒部市の善巧寺(http://www.zengyou.net/)さんの「空華(くうげ)」の紋を刻印したオリジナル「すずがみ」

関連リンク

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